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2008 年度 実績報告書

子宮内膜症の卵巣明細胞癌、類内膜腺癌への悪性化メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 19791168
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

赤羽 智子  慶應義塾大学, 医学部, 研究員 (40398699)

キーワード子宮内膜症 / 卵巣癌 / 卵巣明細胞腺癌 / 卵巣類内膜腺癌 / TP53 / 1塩基多型 / Leaser Microdissection / 発がんメカニズム
研究概要

本研究の目的は、卵巣がんの中でも子宮内膜症からの発がんが推測されている卵巣明細胞腺癌及び類内膜腺癌について、その発がんメカニズムの解明を行うことである。本年度は子宮内膜症患者にTP53 exon4 codon72のpolymorphism(c. 215G>C, p. Arg72Pro)が高率に検出されるという報告及び(Chang et.al. Fertil Steril. 2002)、卵巣癌患者の中でも同部位のアミノ酸にPro変化がみられる高齢患者の生存率が低いという報告より(Wamg Y et a Hum Mutant. 2004)TP53 exon4 codon72のpolymorphism解析を行った。子宮内膜症患者5症例の組織切片よりLeaser Microdissection法にて子宮内膜症上皮細胞のみを特異的に単離してDNA抽出後、一塩基多型の検出を試みた。その結果5症例全例にC/C(Pro)変異が検出された。次に卵巣癌患者60症例より、遺伝子解析の同意を得て採血した抹消血中リンパ球由来DNAを同様に解析したところ、類内膜腺癌症例は他の組織型に比較して2倍のC/C(Pro)変異が検出された。この結果は子宮内膜症または子宮内膜症が関与していると推測される卵巣類内膜腺癌に共通の遺伝子レベルでの変化であった。さらに同部位にアミノ酸変異の検出される患者には、腫瘍の転移が多い傾向にもあった。これらの結果は子宮内膜症からの発がんメカニズム解明の遺伝子解析を行ううえで意義があり、臨床的にも重要な意義を持つ。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件) 産業財産権 (2件)

  • [学会発表] UGTIA1遺伝子多型と血清ビリルビン値の関連および婦人科イリノテカン療法副作用への関与に関する検討2008

    • 著者名/発表者名
      平沢晃、赤羽智子、他10名
    • 学会等名
      第29回日本臨床薬理学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-12-13
  • [学会発表] UGT1A1遺伝子多型と血清ビリルビン値の関連および婦人科イリノテカン療法副作用への関与に関する検討2008

    • 著者名/発表者名
      平沢晃、赤羽智子, 他10名
    • 学会等名
      第67回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2008-10-29
  • [備考]

    • URL

      http://k-ris.keio.ac.jp/Profiles/0150/0017635/profile.html

  • [産業財産権] バイオマーカーとしてのマイクロRNAを用いた婦人科がんの診断・治療選択2008

    • 発明者名
      座間猛, 平沢晃, 齋藤康一郎, 赤羽智子
    • 権利者名
      座間猛, 平沢晃, 齋藤康一郎, 赤羽智子
    • 産業財産権番号
      2008-310487
    • 出願年月日
      2008-12-04
  • [産業財産権] バイオマーカーとしてのマイクロRNAを用いた婦人科がんの診断・治療選択2008

    • 発明者名
      座間猛, 平沢晃, 齋藤康一郎, 赤羽智子
    • 権利者名
      座間猛, 平沢晃, 齋藤康一郎, 赤羽智子
    • 産業財産権番号
      2008-310487
    • 出願年月日
      2008-12-24

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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