平成19年度に、分子生物学的実験、組織学的実験準備に当たって、KCNQ4ノックアウトマウスを作成するために、学外(MDC Berlin-Buch、ドイツ)研究者 Thomas Jentsch 氏との共同研究の提携を検討した。しかし、ノックアウトマウスを用いる共同研究を拒否された。そのため、本来の研究の焦点とされた KCNQ4ノックアウトマウスにおける加齢変化計画を変更し、本学第一生理学教室と薬理学教室と共同研究を提携し、前庭有毛細胞の活性化伝達に欠かせないα 1D カルシウムに変更し、ノックアウトマウスとワイルドタイプマウスの調達、飼育の準備を始めた。そして、RT-PCR キット、免疫染色に使用するKCNQ抗体(プライマー、試薬、試験管、ピペットなど)を購入し、対照用のコントロールDNAの注文とマウス内耳(それぞれ前庭と蝸牛)の対象DNAを作成する。また、電気生理学的実験に関しては、inverted顕微鏡、EPC-7パッチクランプ増幅器、DigiData1200ディジタイザー、P-97型マイクロピペットプラー、pClamp9解析ソフトとそれ用のパソコン、Orgin8のデータ分析ソフトを備えた。 そして、それぞれノックアウト及びワイルドタイプマウス(P14)の側頭骨を解剖し、内耳の前庭有毛細胞(タイプI、II)を in vitro で全細胞性また細胞膜穿孔性パッチクランプ法にて活性化電流測定定性化と定量化するために、α1Dカルシウムチャンネルによる活動電位の(経時的)変化を測定し、検討する予定ために、H19.11.26からH19.12.9までアメリカのハーバード大学に内耳生理学教室(RuthA.Eatock氏)たわたり、α1Dカルシウムチャンネルについての電気生理学的実験を携わって共同研究を行った。
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