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2008 年度 実績報告書

RNA干渉を利用したアレルギー性鼻炎の新しい治療薬開発の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19791200
研究機関山梨大学

研究代表者

遠藤 周一郎  山梨大学, 医学部・附属病院, 助教 (20324204)

キーワードスギ花粉症 / RNA干渉 / Cry j 1 / Th2細胞 / 制御性T細胞
研究概要

昨年度までにCry j 1特異的Th2 cell lineを樹立できたので、引き続きsiRNAによるTh2サイトカイン抑制効果を検討している。実験系確立のために、比較的安定して増殖する癌細胞株を使用して癌細胞から産生されるサイトカイン(TGF-βやIL-6)をsiRNAにてノックダウンすることを試みているところである。
一方、昨年度から制御性T細胞のスギ花粉特異的アレルギー反応における役割について検討を始めた。すなわち、制御性T細胞にはnaturally occurring regulatory T cell(nT reg)とIL-10産生regulatory T cell(Tr1)の二つのタイプが存在するが、nTregを培養系から除去した条件でスギ特異的なT細胞応答がどのように変化するかを検討した。
健常人は、もともとスギ花粉に対してT細胞応答を示さないが、これはnTregを除去しても変化を示さなかった。一方、アレルギー性鼻炎患者はその一部がnTregを除去することにより増殖能及びサイトカイン産生能が増強を示した。これは、nTregがアレルギー性反応を抑制していることを示唆するが、アレルギー反応が変わらない患者も存在した。このように、nTregの除去によりアレルギー反応の増強するドナーとそうでないドナーが存在することがわかってきた。またnTreg除去によりIL-10の産生量の低下も認めていることより、nTregの中にはスギ特異的IL-10産生細胞が存在する可能性が示唆された。現在、もう一つのTr1についてもアレルギー患者の末梢血より分離、増殖を試みている。これら制御性T細胞の機能をsiRNAでノックダウンさせることについても今後検討する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Analysis of helper responses to Cry j 1-derived peptides in patients with nasal allergy : Candidate for peptide-based immunotherapy of Japanese cedar pollinosis2009

    • 著者名/発表者名
      Masuyama K, et.al.
    • 雑誌名

      Allergol Int 58

      ページ: 63-70

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Analysis of T-helper response and FOXP3 gene expression in patients with Japanese cedar pollinosis2008

    • 著者名/発表者名
      Chikamatsu K, et.al.
    • 雑誌名

      Am J Rhinol 22

      ページ: 582-588

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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