メニエール病の治療法開発に向けて、内リンパの輸送制御を目的とし、内リンパを吸収しているとされる内リンパ嚢におけるイオン輸送を研究した。Naポンプの制御因子のひとつであるFXYD6に着目し、内リンパ嚢上皮細胞での発現をRT-PCRにてmRNAレベルで確認し、さらに、特異的な抗体を用いて免疫染色することで、内リンパ嚢上皮細胞に、FXYD6が蛋白レベルでも発現することを確認した。さらにFXYD6の多くがNaポンプと共発現していることが確認できた。FXYD6は内リンパ嚢上皮細胞に発現し、Naポンプ活性の調節を通じて内リンパの調節に関与している可能性が示唆される。
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