研究概要 |
本年度(19年度)は、まず騒音難聴モデル動物作製として、難聴が回復しない永続的値値変化(PTS:permanent threshold shift)と、難聴が最終的には完成に回復する一過性閾値変化(TTS:temporary threshold shift)の両モデルを作製した。両モデルに対して、聴力の機能評価を聴性脳幹反応(ABR: Auditory Brainstem Resp onse)にて、また内耳有毛細胞の形態評穏としてsurface preparation法を用いて欠損細胞数をカウントした。これらのデータをもとに両モデル間でのアポトーシス関連因子であるBcl-2ファミリーの発現を検討した。結果はPTSモデルにおいては、内耳有毛細胞にアポトーシス促進因子のBakの発現が、一方TTSモデルにおいてはアポトーシス抑制因子のBcl-XLの発現がみられた(Yamashita D., et. Al. J. Neurosci. Res. 2008 )。さらに、内耳保護に向けた直接内廷う薬物投与するドラッグデリバリーシステムの開発として、微小浸透圧ポンプを用いたより効率のいい、副作用の少ない方法を検討しその効果が確認した。
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