研究概要 |
頭頸部扁平上皮癌に対するペプチドワクチン療法を行うために、SCCA(扁平上皮癌抗原)由来のHLA・A24拘束性のCTL(CytotoxicTlymphocyte)ペプチドを同定し、臨床応用への可能性を探ることにある。これらのペプチドが頭頸部癌患者末梢血単核球からCTLを誘導できるか、全身、局所での抗SCCAペプチド抗体(IgG,IgA)の関与があるかを検討し、抗腫瘍効果による頭頸部癌での臨床応用を考えている。今回、頭頸部扁平上皮癌患者の末梢血単核球からのSCCA由来のペプチドによるCTL誘導能を検討した結果、SCCAペプチドにより誘導されたCTLはHLA-A24拘束性にSCCA発現癌細胞に対し細胞傷害性を示した。また化学療法に良好な反応がえられた患者の腫瘍局所にはリンパ球の浸潤が著名であり反応のよい患者からのCTL誘導能、悪い患者からの誘導能につき比較検討している。
|