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2008 年度 実績報告書

癌抗原ペプチドとOK432局所投与による頭頚部扁平上皮癌への抗腫瘍効果の誘導

研究課題

研究課題/領域番号 19791246
研究機関久留米大学

研究代表者

小野 剛治  久留米大学, 医学部, 助教 (70449916)

キーワード免疫学 / 癌
研究概要

HLA-A24陽性頭頸部癌患者10例、健常人3名より血清、下咽頭、喉頭の腫瘍周囲の粘液(唾液、咽頭ぬぐい)を採取して抗SCCAペプチド抗体(IgA、IgG)を測定した。測定法には、ELISA法を用いた。健常人と比較して、癌患者はIgA, IgGの抗SCCAペプチド抗体価が高い傾向にあった。このことは頭頸部癌患者の腫瘍局所でペプチド特異的抗体反応が生じているのではと考えた。またペプチドを腫瘍局所に注入ペプチドを注入することでアルサス反応を惹起することができるのではないかと考えている。IgA、IgGの抗SCCAペプチド抗体価が高い患者の末梢血単核球をペプチドで刺激するとCTL誘導能が優れていることが判明した。ワクチンを投与した患者様のCTLの活性をモニタリングするのは困難であるが、この結果により抗体価を測定することで、実際患者に投与した際のペプチド反応性を予測できるのではないかと考えた。手術により採取した腫瘍から腫瘍浸潤リンパ球を取り出すことは可能であったが、これを増殖させることは困難であり、腫瘍浸潤リンパ球からペプチド特異的CTLを誘導することはできていない。腫瘍浸潤リンパ球にペプチド特異性が確認できれば、OK-432を腫瘍局所に注入に全身のCTLを局所に集め、またペプチドと局所に投与することで抗腫瘍効果が高まると考えた。そのため末梢血レベルでのCTL活性と局所レベルでのCTL活性の比較検討は今後の課題である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Cytotoxic T lymphcytes induced by SCCA derived peptides2008

    • 著者名/発表者名
      小野剛治
    • 学会等名
      アメリカ耳鼻咽喉科学会
    • 発表場所
      シカゴ
    • 年月日
      20080921-24

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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