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2007 年度 実績報告書

白内障手術術後に発症する化膿性眼内炎の発症原因の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19791274
研究機関愛媛大学

研究代表者

川崎 史朗  愛媛大学, 医学部・附属病院, 医員 (00403816)

キーワード白内障手術術後眼内炎 / 薬物動態 / レボフロキサシン / 動物モデル / 硝子体薬物濃度
研究概要

抗菌薬添加灌流液使用時の眼内における抗菌薬動態の評価について(申請時のC項)
ヒトもしくはウサギの眼内組織に影響を与えない濃度が実証されている抗菌薬(レボフロキサシン:LVFX)を眼灌流液に添加し、家兎眼に白内障手術を行なう。眼灌流液への抗菌薬の添加は、術後眼内炎の発症予防策として期待されるが、コントロールされたスタディがないため、その有用性について確立された評価はない。今回、LVFXを添加した眼灌流液を用いて、種々の条件下、(1)段階的に設定した潅流時間・潅流液使用量(2)段階的に設定した前房内圧の変動回数(3)合併症(人工的破嚢、人工的チン氏帯断裂)の有無で、白色家兎に超音波水晶体吸引術を行い、薬物動態の視点からその有用性を検討した。
【方法】白色家兎にLVFX添加眼灌流液(10μg/m1)を用いて超音波水晶体吸引術を行った後、以下の手術操作を加えた群(各5眼)を作成した。A:灌流のみ(1.5分間、5分間)B:前房虚脱のくりかえし操作(1.5分間、5分間)C:意図的破嚢。手術終了後、終了後眼球を摘出し、凍結させ、前房水、前部・中部・後部の硝子体をサンプリング、ホモジナイズし、高速液体クロマトグラフ(HPLC)にて各部位のLVFX濃度を測定した。
【結果】平均前房水濃度は全群において、5.70〜9.62μg/mlであった。前部硝子体では、A-1.5分、A-5分、B-1.5分、B-5分、Cで平均はそれぞれ(0.124,0.1,0.155,0.286,0.454μg/ml)であった。後部硝子体ではB-5分、Cのみで検出され、平均はそれぞれ(0.003,1.130μg/ml)であった。
【結論】灌流のみでは、抗菌薬は硝子体に移行しにくいが、前房虚脱操作を繰り返すことにより硝子体に抗菌薬が移行しやすくなること、また、破嚢した場合は高濃度の抗菌薬が硝子体に移行することが示唆された。術中破嚢例においては、眼灌流液への抗菌薬添加が眼内炎の発症予防に有効である可能性がある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] レボフロキサシン濯流下の超音波水晶体摘出術における家兎硝子体内薬物動態の検討2007

    • 著者名/発表者名
      川崎史朗, 鈴木崇, 大橋裕一
    • 学会等名
      第44回眼感染症学会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      2007-07-07

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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