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2008 年度 実績報告書

蛍光ラットを用いた脂肪移植の実験

研究課題

研究課題/領域番号 19791315
研究機関自治医科大学

研究代表者

須永 中  自治医科大学, 医学部, 助教 (00406117)

キーワード移植・再生医療 / 脂肪 / luciferase / firefly
研究概要

Luciferase transgenic ratの鼠径から採取したfree adiposal flapをLewis ratの鼠径部に微小血管吻合を用いて移植した。(FAF群)また、傍精巣上体脂肪からfree fat graftを採取して、Lewis ratの背部皮下に移植した。(FFG群)移植後は経時的にD-luciferinを静注し、In Vivo Imaging System(IVIS^[○!R])により、移植脂肪組織から発せられるphotonを定量して、移植片のviabilityを追跡した。その結果、FAF群では、flapからのluminescent signalの最大値は観察期間を通じてほぼ一定であった。各観察点におけるsignalの最大値はD-luciferin静注後2-3分後に得られた。FFG群では、graftからのsignalの最大値は、4日目から7日目にかけて急激に増大し、11日目まで一定に推移した後、12日目から17日目にかけて急激に低下した。その後は6週目までほぼプラトーであった。移植後3日目までは、D-luciferin静注後の信号強度の増加はゆるやかであったが、4日目から7日目にかけての間にFAF群とほぼ同じ増加曲線を描くようになり、その時期にgraftへの血流が回復したことが示唆された。また術後12日目のTUNEL陽性細胞数はFFG群の方が有意に多く、FFG群において移植時にCaspase阻害剤を局所投与すると、術後のluminescent signalは有意に高くなった。以上より、free fat graftの術後吸収には、従来考えられていた虚血によるnecrosisのみではなく、血流快復後のapoptosisも関与していることが示された。これらの新しい知見は脂肪移植の生着率を向上させるためのストラテジー構築において、有用な情報であると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] IVIS (In vivo imaging system)を用いた移植脂肪のin vivo bioluminescence imaging2008

    • 著者名/発表者名
      須永中
    • 学会等名
      第17回日本形成外科学会基礎学術集会
    • 発表場所
      東京都新宿区
    • 年月日
      2008-10-02
  • [学会発表] In vivo bioluminescence imagingを用いた脂肪移植のin vivo tracking2008

    • 著者名/発表者名
      須永中
    • 学会等名
      第7回自治医科大学シンポジウム
    • 発表場所
      栃木県下野市
    • 年月日
      2008-08-30

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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