外傷、悪性腫瘍切除後などに生じた鞍鼻変形に対して、しばしば自家肋軟骨を用いた隆鼻術が行われる。しかし、術後経過観察を行っているうちに、経時的に移植肋軟骨が彎曲変形をきたす症例が散見された。その都度、修正手術を余儀なくされ、満足な結果を得るまでに、手術回数、加療日数が重なり、患者にとっては精神的にも強いストレスがかかっていることは否めない。もし、移植肋軟骨の彎曲の原因、およびそのメカニズムが解明されれば、逆説的に彎曲変形をきたさないようにするための予防策についてのヒントが分かるのではないかと考えた。
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