9W〜12Wの♀マウスを使用し肉様膜上で直径5mmの皮膚欠損をつくり、スプリント装着開放群、スプリント装着ハイドロコロイド貼付群、スプリント装着ラップ貼付群、スプリント非装着群を作製。経時的にデジタルカメラで撮影し、画像解析ソフトImageJを用い非上皮化面積を計測した。Nonsplint群はどの群よりも優位に上皮化が進行した。コントロール群と、ハイドロコロイド貼付群、ラップ群を比較すると、8日目以降ではコントロール群がラップ群、ハイドロコロイド貼付群に比べ優位に上皮化が進行していた。今回の実験ではET群とラップ群に比べ開放としたコントロール群が優位に上皮化が進行した結果となった。要因としてマウスでは従来豚や皮膚で言われてような痂皮が上皮化をブロックするような傾向がなくむしろ痂皮下で上皮化が進行したと考えられた。また、スプリントを装着していても解放群の方がハイドロコロイド貼付群とラップ群より収縮が強く働いた可能性が考えられる。また、今回はマクロの評価しか行っていないため、今後組織学的な評価を行う必要がある。閉鎖療法が優れてる理由としてよく挙げられる細胞成長因子の濃度も今後検討する必要があると思われる。
|