• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

血管内皮前駆細胞移植による一過性脳虚血後の血管発生の神経機能回復

研究課題

研究課題/領域番号 19791335
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

船曵 知弘  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (90317256)

キーワード脳虚血 / 血管発生 / 動脈内投与
研究概要

昨年度までの研究により確立した一過性脳虚血モデルを用いて、虚血後の再還流に引き続き、経動脈的に骨髄単核球の細胞移植を行った。これにより、血管新生が促進されることを統計学的に示した。臨床において、脳梗塞超急性期に血栓溶解療法を行い脳血管の再開通を試みているが、今回の結果から、血栓溶解療法に引き続きに細胞移植を追加することによって、血管新生が促進する可能性が示唆された。
また新たに生じた血管が移植によって補われた細胞から形成されているのか、移植によって内在性の細胞が活性化され血管形成に関与するのかを、Green Fluorescent Protem(GFP)を発現するトランスジェニックマウス(CAG-GFPマウス)を用いて検討した。虚血・再還流用のマウス(レシピエント)と移植細胞を採取するマウス(ドナー)とにおいて、CAG-GFPマウスと野生型マウスとを組み合わせ、新生された血管内皮細胞がドナー由来ではなく、レシピエント由来の細胞から形成されていることを発見し、論文発表を行った。また、移植した細胞は短期の時点ですでに経動脈的に脳内に移植されているにもかかわらず、すでに脳内にとどまっていないことが判明し、虚血状態における移植細胞が何らかの液性因子の活性化に関与している可能性が示唆された。また機能障害に関する改善には、移植群と非移植群とで有意差を認めなかった。今後、細胞移植の投与量、経路(経静脈投与と経動脈投与の違い)や時期(再還流から投与までの時間)に関して、また神経再生につながるさらなる研究が必要と考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Neovascularization promoted by mononuclear cell transplantation after transient cerebral ischemia in mice2009

    • 著者名/発表者名
      Tomohiro Funabiki, Jun Namiki, Sayuri Suzuki, Yumi Matsuzaki, Naoki Aikawa
    • 雑誌名

      Inflammation and Regeneration 29

      ページ: 66-72

    • 査読あり
  • [学会発表] 動物モデルにおける脳梗塞後の骨髄単核球移植による血管新生2008

    • 著者名/発表者名
      船曵知弘 他
    • 学会等名
      第36回日本救急医学会総会・学術集会
    • 発表場所
      札幌市
    • 年月日
      2008-10-12
  • [学会発表] マウス脳虚血後の経動脈的な骨髄単核球移植による血管新生2008

    • 著者名/発表者名
      船曵知弘, 並木淳, 鈴木さゆり, 松崎有未, 相川直樹, 岡野栄之
    • 学会等名
      第31回日本神経科学大会(Neuroscience2008)
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2008-07-09

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi