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2007 年度 実績報告書

自然免疫系におけるファゴサイトーシスの分子メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19791337
研究機関北海道大学

研究代表者

長谷部 晃  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (90281815)

キーワードマイコプラズマ / リポペプチド / FSL-1 / TLR2 / ファゴサイトーシス / Rab protein / 自然免疫
研究概要

我々は、マイコプラズマのリポタンパク質に由来する活性リポペプチドであるFSL-1を用いて、自然免疫において重要な役割を果たすファゴサイトーシスの分子メカニズムについて調べている。FSL-1はToll-like receptor(TLR)2を介してマクロファージを活性化できることが知られていたが、さらにFSL-1自体もマクロファージによって取り込まれることがわかった。そして、その取り込みはクラスリン依存的であることが明らかにされた。このことはこれまで報告のあるTLR2リガンドであるLTAの取り込みと異なるメカニズムで起きることがわかった。さらに、この取り込みはTLR2非存在下でも起きた。したがって、FSL-1の認識にはTLR2が重要であるが、その取り込みにはTLR2が必要ではないことがわかった。これらの詳細なデータは現在論文にまとめているところであり、国際的な学術雑誌への投稿の準備中である。
また、ファゴサイトーシスなどにおける膜輸送で重要な役割を果たすRab proteinの発現に及ぼすFSL-1の影響を調べた。マクロファージにおいて、1時間前後のFSL-1刺激によりRab5、特にRab5aのメッセンジャーRNAの発現が一過性に低下することがリアルタイムPCR法により確認された。現在、Rab5の発現減少が実際にマクロファージによる貪食を減少させることがあるか確認中である。これまで、TLRの刺激がRabproteinの発現に影響を与えるという報告はなく、今後、他のTLRリガンドでも同様なことが起きるのか、そしてRab5発現の減少が具体的に自然免疫系においてどのような影響を及ぼしているか詳細に研究する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] マクロファージのジアシルリポペプチドFSL-1刺激による遺伝子発現の網羅的解析とFSL-1の取り込み様式について2007

    • 著者名/発表者名
      長谷部 晃
    • 学会等名
      第37回日本免疫学会総会・学術集会
    • 発表場所
      東京グランドプリンスホテル新高輪
    • 年月日
      2007-11-21

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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