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2008 年度 実績報告書

骨リモデリングにおける骨芽細胞活性化共役因子(カップリングファクター)の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19791341
研究機関新潟大学

研究代表者

李 敏啓  新潟大学, 超域研究機構, 助教 (60447612)

キーワード解剖学 / 細胞・組織 / 遺伝子 / 歯学 / 骨
研究概要

平成20年は破骨細胞からのカップリングファクターが骨芽細胞の分化にどのように作用するかに重点をおいて解析した。実験内容としては、骨形成作用が知られているPTHの間歇投与を行うことで骨芽細胞とその前駆細胞である前骨芽細胞を増加することを確認した。前骨芽細胞はRunx2/Cbfa-1陽性並びにALP陽性を示す成熟骨芽細胞以外の細胞として観察されたが、PTH投与によりこれらの細胞増殖(BrdUの取り込み)が増加していることが示された。一方で、骨芽細胞の骨基質合成能も亢進しており、多数のカルセイン標識を観察した。次に、破骨細胞からの共役因子の影響を排除する目的で、破骨細胞が存在しないc-fos-/-マウスにPTH投与を行うと、前骨芽細胞の増殖は亢進するが、骨芽細胞への分化および骨基質合成は一切認められなかった。そこで、破骨細胞から共役因子は前骨芽細胞の細胞増殖ではなく、骨芽細胞への分化過程に作用すると推測された。さらに、申請者らは免疫電顕によりephrin B2, EphB4の局在を検索したところ、PTH投与により前骨芽細胞のEphB4の発現が上昇していることを明らかにした。一方、破骨細胞の細胞膜にはephrin B2の局在が観察された。従って、PTH間歇投与による骨形成の過程において、骨芽細胞への分化については骨芽細胞活性化共役因子と考えられるephrin B2/EphB4の相互作用が重要な役割を演じると考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Intermittent parathyroid hormone administration stimulates preosteoblastic proliferation without leading to enhanced bone formation in osteoclast-less c-fos-/-mice2009

    • 著者名/発表者名
      Freitas, Li, et.al.
    • 雑誌名

      Journal of Bone and Mineral Research (In press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Warfarin administration disrupts the assembly of mineralized nodules in osteoid2009

    • 著者名/発表者名
      Amizuka, Li, et.al.
    • 雑誌名

      Journal of Electron Microscopy 58(2)

      ページ: 55-65

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Targeted disruption of Npt2c, mutated gene for hereditary hypophosphatamic rickets with hypercalciuria(HHRH)2009

    • 著者名/発表者名
      Segawa, Li, et.al.
    • 雑誌名

      J Am Soc. Nephro 20(1)

      ページ: 104-113

    • 査読あり
  • [学会発表] 形態学から見た骨基質石灰化機構の解析2008

    • 著者名/発表者名
      李敏啓
    • 学会等名
      第50回歯科基礎医学会総会 サテライトシンポジウム
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-09-23

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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