研究課題
本研究では、PKRによるSTATI発現亢進機序について詳細に検討を行った。1.STATI発現亢進は蛋白質レベルであった。Real-time PCRによりSTATI mRNAの発境量を、PKR変異細胞と野生型細胞において比較した。PKR変異細胞においてSTATI mRNAの発現量は抑制されていた。また両細胞に翻訳阻害剤であるシクロヘキシミドを作用させ、蛋白質の新合成を阻害した後、STATI蛋白質の発現量を阻害した。シクロヘキシミド存在下で、STATI蛋白質は野生型細胞においては経時的に減少したのに対して、PKR変異細胞ではこのような減少は見られなかった。以上の結果よりPKR変異細胞におけるSTATI発現亢進は蛋白質レベルであると結論した。2.PKRはSTATI蛋白質のユビキチン化に関与していた。ユビキチンアッセイを行い、PKR変異細胞と野生型細胞におけるSTATI蛋白質プロテアソームのユビキチン化の状態を比較した。野生型細胞ではSTATI蛋白質の一定量がユビキチン化するのに対して、PKR変異細胞ではSTATI蛋白質のユビキチン化は見られなかった。以上よりPKRがユビ、キチン経路を介してSTATI蛋白質の安定化に関与することが明らかになった。
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四国歯学会雑誌 Vol.20,No.2
ページ: 223-227
Journal of oral biosciences Vol.49,No.3
ページ: 155-162