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2008 年度 実績報告書

塩酸セビメリン含嗽を用いた口腔乾燥症治療法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19791380
研究機関長崎大学

研究代表者

高木 幸則  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (30295084)

キーワード口腔乾燥症 / ドライマウス / 塩酸セビメリン / 含嗽 / シェーグレン症候群
研究概要

本院口腔乾燥症外来を受診したドライマウス患者を対象として、シェーグレン症候群(以下SS)患者にはステロイド洗浄を、非SS患者には生食洗浄を基本とし、これらにセビメリンの含嗽(1C/100ml溶液、1日3回、毎食後に1分間含嗽)や内服を併用して行った。非SS患者、SS患者のうち既存患者各30名ならびに新患各15名ずつを治療法の違いにより(A)洗浄療法単独群、(B)洗浄療法+セビメリン含嗽群、(C)洗浄療法+セビメリン内服群の3群に分類した。両患者群とも1)予測されるドライマウスの原因やSSのグレイド、2)サクソンテストによる唾液分泌量を元に、各群間で大きな偏りが出ないように、ランダムな選出を行った。
結果はSS患者同様、非SS患者においても、セビメリン含嗽による唾液分泌量の有意な改善を認めた。セビメリン内服群では消化器症状や多汗、頻尿などの副作用を比較的高頻度に認めたが、含嗽群ではそれらはほとんど認められなかった。サクソンテストによる唾液分泌量やVAS Scoreによる自覚症状の改善の程度は内服に比べてやや劣っていたが、副作用の程度を考慮すると、十分効果的な方法と考えられた。また、SS患者に比べ、非SS患者における改善の程度は大きく、これは唾液腺の器質的障害の有無に関係していると考えられた。また、非SS患者のドライマウスの原因による治療効果の相違については、放射線治療による唾液腺障害例を除いて大きな違いは認められなかった。同例については、SS重症例患者と同様、十分な治療効果を得ることができなかった。以上、セビメリンによる含嗽療法は口腔乾燥症治療において、副作用の発現を抑えた、有益な方法であると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Parotid irrigation and cevimeline gargle for the treatment of xerostomia in patients with or without Sjogren's syndrome2008

    • 著者名/発表者名
      Takagi Y, Tashiro S, Katayama I, Nakamura T
    • 雑誌名

      Journal of Rheumatology 35(11)

      ページ: 2289-91

    • 査読あり
  • [学会発表] 超音波画像診断はシェーグレン症候群診断で唾液腺造影法にとってかわれるか?2009

    • 著者名/発表者名
      高木幸則
    • 学会等名
      日本歯科放射線学会第51回関西・第47回九州合同地方会
    • 発表場所
      鹿児島大学
    • 年月日
      20090124-25

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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