研究概要 |
本研究では口臭予防および治療効果がある生薬に注目し、これらの生薬エキスを試作した成分の溶出がもっとも少ない組織調整材に配合することにより、耐久性が向上しなおかつ口臭予防および治療効果を持つ組織調整材の開発を行うことを目的とした。本年度は揮発性硫化合物の分解に効果的生薬エキスの選定および濃度選定、試作組織調整材の適切な成分の組み合わせの検討を目的で以下のとおり実施した。 1.口腔内環境シミュレションで、4種類のエチル系ポリマー、1種類のメチル系ポリマーおよび各種可塑剤(ATBC,BPBG,BB,DBS)、エタノールを用い、試作組織調整材の動的粘弾性およびその耐久性について動的粘弾性自動測定器DMA800を用いて行い、適切な成分組み合わせの特定ができた。 2.口腔内環境シミュレションで、4種類のエチル系ポリマー、1種類のメチル系ポリマーおよび各種可塑剤(ATBC,BPBG,BB,DBS)、エタノールを用い、試作組織調整材の溶出性を高速液体クロマトグラフHPLCLC-21を用いて行い、各試作組織調整材の成分溶出について分析を行った。 3.口臭にもっとも効果的生薬エキスの選定および濃度の選定を行うため、6種類の生薬エキスを用い、揮発性硫化合物(CVS)に対する分解能をガスクロマトグラフGC-7Aを用いて調べ、適切な生薬成分の特定ができた。 このようなデータの結果を踏まえ、最終年度になる来年度は生薬成分の配合と試作組織調整材の理工学的性質との関係、試作生薬成分配合組織調整材の機能試験、生体適合性などについてさらに検討を進めて行きたい。
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