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2007 年度 実績報告書

咬合の維持・回復による嚥下機能のアンチエイジング

研究課題

研究課題/領域番号 19791442
研究機関広島大学

研究代表者

吉川 峰加  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (00444688)

キーワード摂食・嚥下 / 高齢者 / 咬合
研究概要

本年度は広島大学病院にて得られた嚥下造影(VF)検査データを用い,以下のとおり研究を実施した。
・目的健常若年・高齢有歯顎者における咬合接触の有無が喉頭挙上運動に及ぼす影響の検討
・方法被験者:少なくとも両側小臼歯部での咬合支持を有する,自立して日常生活を送る後期高齢者男性12名,年齢80-87歳)および20歯以上で個性正常咬合を有する若年者(男性9名,24-32歳),実験方法:全被験者に問診,口腔内診査,嚥下に関する質問紙調査,反復唾液飲みテスト,最大舌圧測定を実施し,主観的・客観的に摂食・嚥下障害が認められないとみなされた者にVF検査を行った。また一部の被験者にはVF検査と同時に嚥下音の録音も行った。VF検査では10倍希釈バリウム水溶液10mlを被験者に3回指示嚥下させ,その嚥下機能の画像解析を行い,口腔期開始時における咬合接触の有無,分割嚥下の有無および喉頭挙上開始のタイミングとの関連性を検討した。
・結果口腔期開始時に咬合接触をせず,嚥下を開始した高齢者は12名中7名,若年者は9名中6名であり,その7名の高齢者では全員に分割嚥下を認め,喉頭挙上開始が口腔期開始より遅れる者が7名中4名に見られた。また,その若年者6名中1名に分割嚥下を認め,喉頭挙上開始が口腔期開始より遅れる者が6名中2名にみられた。一方,高齢者・若年者ともに口腔期開始時前から咬合接触をさせていた者では,高齢者で5名中2名に分割嚥下を認めたものの,口腔期開始前より喉頭挙上が開始していることが明らかになった。
・考察咬合接触が舌骨・喉頭挙上運動や嚥下反射の誘発に関与する可能性を示唆できた。
次年度は上記結果を踏まえ,無歯顎高齢者や嚥下障害患者における咬合接触と嚥下反射誘発・嚥下予備能力との関連性についてさらに検討を進めたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Swallowing sound analysis for healthy adults adults and dysphagic patients2008

    • 著者名/発表者名
      Mineka Yoshikawa
    • 学会等名
      16th annual meeting Dysphagia Research Society Meeting
    • 発表場所
      Wild Dune Resort, Isle of palm, SC,USA
    • 年月日
      2008-03-06
  • [学会発表] 嚥下障害患者と健常成人の嚥下音に関する検討2007

    • 著者名/発表者名
      吉川峰加
    • 学会等名
      第13回日本摂食・嚥下リハビリテーション学会学術大会
    • 発表場所
      大宮ソニックシティホール
    • 年月日
      2007-09-15

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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