研究概要 |
本研究の目的はインプラントと骨のオッセオインテグレーションが一度失われたものが低出力パルス超音波刺激(LIPUs)を応用することにより,再度オッセオインテグレーションが回復可能か調査することである. 日本白色ウサギ大腿骨遠心端部に直径3.3mm長径10mmのブラスト処理インプラントを埋入し,4週間の治癒期間後インプラント埋入部を露出しコネクターを接続し逆回転の力を与え一度オッセオインテグレーションを破壊させ,再度術部を縫合し翌日からLIPUsを2週回照射した.実験期間終了後,再度インプラント埋入部を露出させ共振周波数分析行いまた,コネクターを接続しインプラント回転除去トルク値を測定インプラントを含め周囲組織を摘出し非脱灰研磨標本を作製.インプラントと骨接触率,骨形態観測を行った. LIPUs非照射群では回転除去トルク値は減少するものが合ったのに対し,LIPUs照射群ではトルク値はすべてにおいて上昇を認めた.LIPUsはインプラント周囲骨形成を促進させることにより,インプラントと骨とのオッセオインテグレーションを回復させることが示唆された.今後臨床に近づけた状況の実験モデル作製しLIPUsの効果を検証してゆく予定である.
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