市販リン酸塩系埋没材の組成および配合比を分析した結果を参考に、トリジマイトを基材とした試作埋没材を試作した。焼却温度を800℃、900℃、1000℃、1100℃、1200℃、1300℃および1400℃の7条件とした。焼却後の圧縮強さは、焼却温度が高くなるほど大きな値を示した。 各温度条件で焼却した鋳型とCPチタンJIS規格第2種を使用してCPチタン鋳型冠を作製した。鋳放し面の肉眼観察では、800℃から1200℃ではいずれの焼却温度でも黒灰色を呈したが、1300℃以上では焼却温度条件は違うが金属色を呈した鋳造体が得られた。 金属組織観察では、全ての埋没材で不純物の存在と思われる部分がみられた。1300℃以上で作製した鋳造体ではその部分の減少が認められた。 EPMA観察では、金属組織観察と同様に1300℃以上で作製した鋳造体で、反応層におけるSi、PおよびOの減少を認められた。 結果、コントロールとした市販のリン酸塩系埋没材を高温で焼却し鋳造したCPチタン鋳造冠の精度との有意差は認められなかった。
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