研究課題
現在までに、正常細胞とがん細胞について推測される調整分子の差異をmutationについてはシークエンスPCR、発現量の解析にはRT-PCR、ウエスタンブロットを用いて定量的に解析を行ってきた。複数の調整分子の差異が複雑に関わり合うため、今後は定量化され各因子の相互関係を分析し、またさらに他の因子の解析も同時に進める予定である。解析を予定している因子はがん細胞での異常が報告されているものや、抗がん剤や放射線との相互関係の見られたmdm2, caspase, IAPs, Cyclinなどや、放射線損傷により誘導されることが報告されているATMなどの修復酵素である。現在までに得られた発現量などの結果をもとに、目的を改善することが可能であるような標的とする分子を絞り込み、市販されている分子阻害剤siRNAなどを用いて上記の方法との併用を行い、その効果を解析する予定である。今後はこれらの結果をもとに、効果的と考えられる治療スケジュールの基礎となりうる低栄養培養、低酸素培養などを行い、微小環境が与える影響についても検討、解析し、現在までに定量化された因子との相互関係を検討する必要がある。臨床応用が可能であるようなものに対しては研究をin vivoに移行させて、腫瘍の微小環境、血管新生能、転移能、浸潤能への影響など、他の性質との関係を検討課題に含めて研究を進める予定である。
すべて 2008
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頭頸部癌 34
ページ: 508-512
ページ: 330-333
日口外誌 54
ページ: 229-233