• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

破骨細胞分化誘導に対する血管内被細胞増殖因子受容体機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19791580
研究機関広島大学

研究代表者

加来 真人  広島大学, 病院, 助教 (10325194)

キーワード破骨細胞 / VEGF / Flt-1 / Flk-1 / op / opマウス
研究概要

血管内皮細胞増殖因子(VEGF)は血管新生や血管透過性を制御し、個体発生時や炎症などの病的状態における、様々な生物学的過程において重要な役割を果たすことが知られている。また、血管新生と骨代謝については、古くから密接な関連性が指摘されており、近年、マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)と同様に、VEGFが破骨細胞分化誘導能を有することが明らかにされた。VEGFファミリーの一つであるrhVEGF-EはFlk-1のみを受容体として機能することから、大理石骨病マウス(op/opマウス)にVEGF-Eの投与を行い、出現する破骨細胞の観察を行った。さらに、VEGF 165の破骨細胞誘導能に与えるFlt-1、およびFlk-1中和抗体の影響を正常マウスを用いて検討した。その結果、以下の所見が明らかになった。
1. rhVEGF-Eの投与により、op/opマウスの大腿骨に多数の破骨細胞の出現が観察された。
2. VEGF 165投与により正常マウスの上顎切歯骨歯根膜内に出現する破骨細胞数は、Flt-1、およびFlk-1中和抗体の投与によって有意に抑制された。また、Flt-1とFlk-1中和抗体の同時投与により抑制が前進し、単独投与群との間に有意差を認めた。
以上の結果から、歯の移動時の歯周組織内においてVEGFとM-CSFの発現が亢進し、破骨細胞の分化誘導を主体とした骨改造に大きな影響を及ぼすことが示唆された。また、VEGFはFlt-1、およびFlk-1両受容体を介して破骨細胞の分化誘導を行うことが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] VEGF and M-CSF levels in periodontal tissue during tooth movement2008

    • 著者名/発表者名
      Kaku M., et.al.
    • 雑誌名

      Biomed. Res. 29

      ページ: 181-187

    • 査読あり
  • [雑誌論文] VEGF Induces Osteoclast Differentiation via Flt-1 and Flk-1.2008

    • 著者名/発表者名
      Tohma Y. Kaku M., et.al.
    • 雑誌名

      Biomed. Res., India 19

      ページ: 151-156

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi