外科的矯正治療は、顎骨を移動させることで審美的機能的回復を行うものであるが、実際には顎骨の位置変化や顔面軟組織形状の変化だけではなく、その周囲の構成要素である筋肉、舌、咽頭、気道などに変化が生じている。我々は、顎顔面形態と密接な関係があり、かつ人間の生命活動に最も重要と思われる呼吸経路の鼻腔、咽頭、気道と顎顔面形態に着目して以下の項目に分けて研究を進めていった。 (1): 正常咬合者の鼻腔咽頭気道容積を計測し、鼻腔咽頭気道モデルを構築 (2): 正常咬合者と下顎前突症患者の気道面積の比較検討 (3): 下顎骨切顎骨移動術前後の鼻腔通気度の比較 (4): 顎骨移動術式による鼻腔咽頭気道形態および鼻腔通気度の変化の検証
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