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2007 年度 実績報告書

乳歯歯髄由来線維芽細胞の炎症応答におけるアデノシンの機能的役割

研究課題

研究課題/領域番号 19791605
研究機関大阪歯科大学

研究代表者

渡邉 京子  大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (80434794)

キーワード乳歯歯髄 / 炎症性サイトカイン / MMP
研究概要

齲蝕はミュータンス連鎖球菌により齲窩が形成され、また齲窩にグラム陰性菌が増殖することによって、歯髄炎、歯髄壊死などの症状へと進展する。これらは、プラーク細菌由来リポポリサッカライド(LPS)、マトリックスプロテアーゼ(MMPs)などが原因であり、このような炎症時には歯髄において好中球などの免疫担当細胞の浸潤、炎症性サイトカインの産生がみられることが知られている。特にMMP-2は歯髄から多く産生され、ゼラチナーゼの働きだけでなく、MMP-14など他のMMPsにより活性化される機能を有し注目されている。また線維芽細胞より産生され、抗炎症作用を持つアデノシンも注目されている。なかでもA2a受容体は炎症性サイトカイン刺激により、その発現が上昇すること、また炎症反応や創傷治癒過程に積極的に関与していることが報告されている。そこで本研究では、乳歯歯髄由来線維芽細胞において、LPSおよび炎症性サイトカイン(TNF-α, IL-1β)刺激による、線維芽細胞のアデノシン受容体発現、MMP産生能について検討した。
LPS、 TNF-αおよびIL-1βは、いずれもアデノシン受容体発現に影響を与えなかった。一方、MMP産生については、LPS、TNF-αおよびIL-1βいずれについても、MMP-2産生を有意に増強した。今回はさらにTNF-αによるMMP-2産生について焦点を絞り、PI3-K阻害剤を用いてその経路についても検討を行った。その結果TNF-αによるAKTのリン酸化がPI3-K阻害剤LY294002およびWortmanninにより抑制された。以上の結果から乳歯歯髄由来線維芽細胞においてTNF-α刺激によりPI3-Kを介してMMP-2が産生されることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] LPS刺激乳歯歯髄由来線維芽細胞におけるMMP-2産生増強2007

    • 著者名/発表者名
      渡邉 京子
    • 学会等名
      第49回歯科基礎医学会
    • 発表場所
      北海道・札幌
    • 年月日
      2007-08-31
  • [学会発表] 乳歯歯髄線維芽細胞におけるMMP-2産生について2007

    • 著者名/発表者名
      渡邉 京子
    • 学会等名
      第45回日本小児歯科学会
    • 発表場所
      東京都・船橋
    • 年月日
      2007-07-20

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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