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2007 年度 実績報告書

出生直後のwell-being新生児の呼吸確立援助についての科学的検証

研究課題

研究課題/領域番号 19791649
研究機関名古屋大学

研究代表者

高橋 由紀  名古屋大学, 医学部, 助教 (80346478)

キーワード新生児 / 呼吸確立 / 出生ストレス / 酸素飽和度 / カンガルーケア
研究概要

本年度、well-beingで出生した新生児の呼吸確立について、気道吸引が早期新生児の呼吸確立に与える影響について明らかにするために研究に取り組んだ。23名の正期産児について、気道吸引群(12名)、非吸引群(11名)の出生後5分から20分までの酸素飽和度の結果を分析した。その結果、酸素飽和度は、時間経過とともに上昇するが吸引の実施の有無による統計学的有意差は認めなかった。また気道吸引実施直後からの酸素飽和度の経時的変化についても、吸引実施群の方が、上昇は緩やかであり、96%を越える時間も遅いことが示され、両群において呼吸障害を生じた新生児はいなかった。この結果より、啼泣することで呼吸を確立している経過途中の新生児への気道吸引の助産ケアの必要性について新たな知見を得ることができた。今後この成果は、健康に出生した新生児について気道吸引実施の対象選定基準のガイドライン作成の基礎的研究となり得る。
さらに、本年度の研究成果をもとに、気道吸引が新生児に与えるストレス反応を検証するために、ストレス関連ホルモン(唾液中コルチゾール含有量)のデータ収集を開始した。データ収集場所として、ガイドラインに基づくカンガルーケアを実施しているWHO/UNICEF認定病院に協力を得た。出生直後の新生児の唾液採取については、口腔粘膜への影響を加味し、予備研究として、唾液採取方法の検証を行った。通常の実験研究で行われる唾液採取方法ではなく、共雑物質をできるだけ除去しながら瞬時に新生児に安全に唾液を含ませることのできる手法を検討した。現在、研究協力施設でのデータ収集を行いながら、出生直後の新生児へのカンガルーケアを実施していない対象施設への研修を実施し、非ランダム化によるデータ収集方法について検討を行っている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 気道吸引が出生直後の新生児の呼吸確立に与える影響に関する研究2008

    • 著者名/発表者名
      高橋由紀
    • 学会等名
      第22回日本助産学会学術集会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2008-03-16
  • [図書] 写真とCDでわかる周産期ケアマニュアル(第2章12 出生直後の全身清拭, p157-158 執筆)2007

    • 著者名/発表者名
      立岡 弓子 監修
    • 総ページ数
      263
    • 出版者
      医学芸術社

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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