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2007 年度 実績報告書

褥瘡発生機構における基礎的研究-皮膚・筋肉構成細胞の加圧負荷に対する応答-

研究課題

研究課題/領域番号 19791650
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

高田 直子  滋賀医科大学, 医学部, 助教 (10432303)

キーワード褥瘡 / 皮膚線維芽細胞 / 筋管細胞 / 機械的刺激 / アポトーシス / 低酸素刺激
研究概要

本研究は、褥瘡発生プロセスには血流の変化以外に、加圧という機械的刺激に対する皮膚または筋肉の構成細胞の応答が関与するという仮説を検証することを目的としている。すなわち、コラーゲンゲル内3次元培養した皮膚線維芽細胞および筋管細胞を用いて、加圧に対する細胞応答を遺伝子またはタンパク質のレベルで検証するものである。本年度の研究では、免疫染色にてアポトーシスのシグナル伝達に関連するカスパーゼファミリーのうち、最も下位で作用するエフェクターのひとつであるカスパーゼ-3の陽性細胞が加圧刺激によって有意に増加することを明らかにした。また、法医解剖体から摘出した急性期褥瘡の染色も同様に、褥瘡発生部位にカスパーゼ-3陽性細胞を多く観察した。この結果は、加圧刺激によってTUNEL陽性細胞が増加するというこれまでの結果を裏付けるものである。これらのことは、褥瘡発生にはアポトーシスが関与していることと、このアポトーシスの発現には、加圧負荷された皮膚線維芽細胞の応答が関与している可能性を示す。
一方、3次元培養細胞を加圧負荷した場合の低酸素状態への細胞応答を考慮し、低酸素下での皮膚線維芽細胞の細胞応答を昨年度より確認している。その結果、本年度は多くのサイトカイン類に加えて、シクロオキシゲナーゼ(COX)-2の遺伝子も低酸素刺激によって発現が増加するが、MMP-9、-13に加えて熱ショックタンパク(HSP-70)の遺伝子発現は低酸素下においても増加しないことを認めた。このことは、MMP-9、-13、HSP-70の遺伝子は加圧という機械的刺激に特異的な応答によって発現する可能性が示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 培養皮膚線維芽細胞における加圧刺激によるアポトーシスの誘発の検討

    • 著者名/発表者名
      高田直子
    • 雑誌名

      日本褥瘡学会誌 査読中

    • 査読あり
  • [学会発表] 褥瘡発生機構に関する基礎的研究-加圧刺激に特異的に応答する遺伝子の検討-2007

    • 著者名/発表者名
      高田直子, 佐伯行一
    • 学会等名
      第9回日本褥瘡学会学術集会
    • 発表場所
      群馬県民会館
    • 年月日
      2007-09-07

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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