研究課題
早産・低出生体重児の乳幼児期における育児支援プログラムについて、米国ワシントン州にある小児専門病院でSTEEPの講習を受け、支援方法に関する調査を行った。STEEPとは、ミネソタ大学で開発された親子への育児支援プログラムであり、なかでもSTEEPのParenting Partnershipという介入プログラムは、早産・低出生体重児などのNICUを退院した子どもとその親への支援を行うものである。主に、ソーシャルワーカーが家庭訪問を行い、NICU退院後も子どもが3歳になるまで継続した支援が行われていた。家庭訪問は、退院後から子どもが18か月時までは月3回で、18か月以降は親子のニーズに応じて決定され、原則として月2回となる。支援内容は、家庭訪問の際に親子のやりとりの場面を録画したビデオを用いて、親へのポジティブなフィードバックを行うものであった。このプログラムでは、親と子のStrengths(強み)を見つけ出し、それを伝えていくことが重要であるとされていた。また、親が子どものCuesを敏感に読み取り、それを予期的に反応できるよう介入していた。今後の育児支援プログラムの開発のためにもここで得られた結果をふまえ、検討を続けていきたい。また、親子の食事場面の親子相互作用をはかるツールである日本語版NCAFS作成のためのデータ収集を行い、日本語版および英語版でのコーディングを進めている。日本語版NCAFS作成により、その臨床応用について検討を進めていきたい。
すべて 2007
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)
Pediatrics International 49(6)
ページ: 950-958
Neonatal Care 20(9)
ページ: 942-947