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2007 年度 実績報告書

妊娠・出産に関する安全性と快適さの確保を目指したストレス評価指標の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19791686
研究機関金沢大学

研究代表者

関塚 真美  金沢大学, 医学系研究科, 助教 (60334786)

キーワード妊産婦 / ストレス / ストレス反応 / ストレス対処能力 / SOC / 神経内分泌免疫学
研究概要

[概要]本プロジェクトの目的は「妊産婦のストレスを適切に評価できる指標の開発」と「ストレスが高い女性に対するケア指針の考案」である。ストレスが妊娠経過や出産後の心身へ影響を及ぼす、すなわち妊娠・出産に関する安全性と快適さを脅かしていることは多くの研究者によって明らかにされていることであるが、そのメカニズムにおいては不明な点が多く残されている。よって、ストレスが妊産褥婦に及ぼす影響について追跡するとともに、妊産婦のストレスを適切に評価し、ストレスが高い対象をケアすることで、病的な心身状態に至らないようにすることは母性衛生向上のために重要な課題といえる。平成19年度では「妊産婦のストレスを適切に評価できる指標の開発」にむけて、妊娠前半期に質問紙調査と生理学的指標によるストレス評価を行い、妊娠経過との関連を分析した。生理学的指標としては分泌型免疫グロブリンA(以下s-IgA)を採用した。またストレス対処能力の指標としてSense of Coherence(以下SOC)との関連も分析した。
[結果]流早産のリスクをもつ対象者以外で、継続調査可能であった48名のs-IgAを高低2群に分類し、妊娠経過との関連をχ^2検定で分析した結果、切迫流産や切迫早産が有意に多いのはs-IgA高値群に比べ低値群であった(p<0.05)。また、SOC低値群でさらにs-IgAが低値である群に切迫流産や切迫早産が有意に多かった(p<0.01)。
[考察]妊娠前半期の免疫能がその後の妊娠経過に影響している可能性が示された。従来からストレスと流早産の関連が指摘されていることから、妊婦のストレスを評価する指標としてs-IgAの有用性が示唆された。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (8件)

  • [雑誌論文] 妊婦の首尾一貫感覚とストレス対処能力2007

    • 著者名/発表者名
      関塚真美、坂井明美
    • 雑誌名

      助産雑誌 61

      ページ: 966-969

  • [雑誌論文] Mother's feelings of distress and related factors resulting from the crying of her one-month-old infants

    • 著者名/発表者名
      TABUCHI, N.、SHIMADA, K.、KAMEDA, Y.、Sekizuka, N.、SAKAI, A.
    • 雑誌名

      Journal of Japan Academy of Midwifery 22(印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] 能登半島地震からみた妊産婦への支援体制(シンポジウム)2008

    • 著者名/発表者名
      日比野由利、関塚真美
    • 学会等名
      第78回日本衛生学会総会
    • 発表場所
      熊本市民会館
    • 年月日
      2008-03-30
  • [学会発表] 妊娠前半期におけるストレス状態と切迫流早産の関連-分泌型免疫グロブリンAによる評価-2008

    • 著者名/発表者名
      関塚真美、坂井明美、島田啓子、田淵紀子、亀田幸枝
    • 学会等名
      第22回日本助産学会学術集会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2008-03-16
  • [学会発表] 出産前教育における妊婦のエンパワーメントに関する文献レビューと概念の検討2008

    • 著者名/発表者名
      亀田幸枝、島田啓子、田淵紀子、関塚真美、坂井明美
    • 学会等名
      第22回日本助産学会学術集会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2008-03-16
  • [学会発表] High Risk児の泣きに対する母親の情動反応2008

    • 著者名/発表者名
      田淵紀子、島田啓子、亀田幸枝、関塚真美、坂井明美
    • 学会等名
      第22回日本助産学会学術集会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2008-03-16
  • [学会発表] ICT母乳育児支援教材の開発と活用-e-Learning導入に向けての試み-2008

    • 著者名/発表者名
      粟野雅代、島田啓子、亀田幸枝、田淵紀子、関塚真美
    • 学会等名
      第22回日本助産学会学術集会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2008-03-16
  • [学会発表] 産後うつ病リスクのある女性を早期にスクリーニングするための指標2007

    • 著者名/発表者名
      関塚真美、坂井明美、島田啓子、田淵紀子、亀田幸枝
    • 学会等名
      第27回日本看護科学学会学術集会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      2007-12-08
  • [学会発表] High Risk児をもつ母親の1歳時の泣きに対する困難感2007

    • 著者名/発表者名
      田淵紀子、島田啓子、亀田幸枝、関塚真美、坂井明美
    • 学会等名
      第27回日本看護科学学会学術集会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      2007-12-08
  • [学会発表] 出産前教育におけるエンパワーメント尺度の信頼性と妥当性2007

    • 著者名/発表者名
      亀田幸枝、島田啓子、田淵紀子、関塚真美、坂井明美
    • 学会等名
      第27回日本看護科学学会学術集会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      2007-12-07

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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