慢性疾患であるアトピー性皮膚炎の治療法には、「原因・悪化因子」、「スキンケア」、「薬物療法」がある。実際、スキンケアを含む治療内容のほとんどが、個々の家庭で行われ、生活様式と密接に関係している。平成19年4月から平成21年3月まで、アトピー性皮膚炎乳幼児を持つ母親のスキンケア能力を高める母親文援プログラムを開発し、研究協力施設において、介入群の13名、対照群の10名に実施した。本年度は、研究成果を踏まえて、プロダラムの「スキンケア」パンフレットについてさらに臨床において、検証を行った。AD乳幼児を持つ母親からはよい評価を得られた。除去食に関連する栄養の部分に対しては、さらなる情報を取り入れてほしいニーズもあった。今後、これらのニーズに応えるようパンフレットのような媒体をバージョンアップしていく必要がある。また、健康な乳幼児の皮膚の角質層水分量のデータをまとめ、統計分析を行っている。さらに、昨年度までの研究成果を国外の学会において、発表した。
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