【方法】nCPAP療法を開始した睡眠時無呼吸症候群(以下OSAHSと示す)患者に対し、使用前と1週間後、1ヵ月後の症状の変化、使用時間、ソーシャルサポートについて自記式質問紙調査を行った。対象者はA病院を受診しOSASと診断され、2007年11月〜2008年3月にnCPAP療法を開始し、調査協力の得られた名94名とした(回収率62.4%)。 【対象者の属性】男性87名、女性7名、年齢は52.5±1.5歳、BMIは28.3±6.6kg/m^2、AHI(Apnea Hypopnea Index)は51.5±27.2(回/時)、であった。 【結果】平均使用時間は5.4±0.9時間であり良好であった。また、nCPAP治療前と1週間後の症状は有意に改善していた。ソーシャルサポートの点数は治療前43±7.8(mean±SD)点に比べ、1週間後は50.6±11.2点で有意に上昇していた。使用前の症状と使用時間(p=0.521)および、ソーシャルサポートと使用時間には相関はみられなかった(p=0.321)。今回の研究では、nCPAP療法によって有意に症状が改善し、1週間後には、ソーシャルサポートが上昇していることが分かった。慢性疾患の治療継続にはソーシャルサポートを得ることが重要であるといわれている。1週間という短期間におけるソーシャルサポートの変化の要因は何であるのか、ソーシャルサポートが使用時間の向上にどのように影響するのかについて検討を重ねていくことが、継続支援への示唆が得られるのではないかと考える。
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