せん妄発症と睡眠を中心とするせん妄発症に関連する因子の実態を明らかにすることを目的に、急性期治療を受ける高齢脳梗塞患者に焦点をあて入院1~7日目のせん妄状態と睡眠状態およびせん妄発症関連因子を調査した。せん妄の評価には日本語版NEECHAM混乱・錯乱スケールを用いた。せん妄発症者は発症のない者と比較して前日の平均睡眠時間が短い傾向にあったが有意差はみられなかった。その他せん妄発症関連因子ではCRP値、疼痛、装着ライン数、見当識に対する働きかけ回数、離床の実施に有意差がみられ、時期によって差のある因子が異なっていた。
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