研究概要 |
本研究の目的は,高齢者を対象とした運動プログラムがメタボリック症候群,運動機能,免疫機能,認知機能を含む精神機能におよぼす効果を,生理学的・心理学的指標を用いて継時的に検証すると共に,娯楽的要素を取り入れた運動プログラムが継続意欲と免疫機能におよぼす効果を,血液中のβエンドルフィン濃度と継続意欲,免疫細胞数(リンパ球サブセット数)および免疫機能(NK細胞活性)との関連から検証することである。そのため,平成19年度は運動介入前の準備として,運動プログラムの開発を完成し,高齢者および運動指導者が利用しやすいように映像化した。また,研究環境の整備として,対象となる高齢者集団を決定し,調査内容の説明の上,同意を得ると共に,運動介入を行うための施設利用許可を得た。さらに,運動指導者として,対象となる高齢者が住む地域で活動中の自主運動グループの協力を得て体力指標測定技術指導を行った。測定系の確立として,免疫機能測定系を確立した上で,プレテストとして高齢者の小集団に対し運動プログラム介入の効果を検討し,国際学会および国内学会にて2回発表報告した。以上,平成20年度に実施予定の運動介入調査の事前準備がほぼ整った。
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