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2007 年度 実績報告書

10代で出産した母親の発達過程-グループアプローチを通じた経年的変化の分析

研究課題

研究課題/領域番号 19791777
研究機関大阪府立大学

研究代表者

大川 聡子  大阪府立大学, 看護学部, 助教 (90364033)

キーワード若年妊娠・出産 / グループ支援 / 発達過程 / ペアレンティング
研究概要

本研究では,10代で出産した女性の生活史を通して,彼女たちが出産・育児により母親としてどのように成長していくのか,また,女性が10代で出産することの意味について,経年的なグループアプローチやインタビュ-などの情報収集を通じて明らかにし,その結果から,10代の母親をサポートするための母子保健システムのあり方,援助者の支援のあり方について検討することを目的としている。
19年度の概要としては,(1)10代母親グループにおいてのフィールドワーク,(2)先進国中で10代の母親が多いギリスの支援内容の視察を行なった。(1)については,大阪府内2市町村で行われている10代母親グループにおいてフィールドワ-クを実施し,10代で出産した母親のニーズの聞き取りや担当職種との情報交換を通し,個別事例の分析を行なっている。(2)については,イギリスのFamily Planning Association(家族計画協会)やチャリティ団体Trust for the study of adolescence の視察を通して,イギリスの若年出産支援の実態と制度の概要について報告した。イギリスでは10代で出産した親に対して,「10代」という青年期であり続けることと,「親」となることを両立させるために,望まない再妊娠の防止や父親になっていく過程への支援など,様々な機関が包括的な支援を提供していた。こうした支援が提供される背景に,日本と比較して階層が固定されており,10代の妊娠という問題が可視化されやすく,そのため,支援が必要な対象としてみなされやすいという現状がうかがえた。また,父親を支援するために,男性のケア提供者の必要性が明らかになった。その背景には,ケアを提供する存在だけではなく,親としてのモデルとして存在し,両性が関わり子どもを支援することの有効性を示すという意義があった。
平成20年度以降,フィールドワークを継続して行ない,各個別事例の変化について記述していきたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 若年父親・母親の社会的背景と支援のあり方-イギリスの事例を通して2008

    • 著者名/発表者名
      大川 聡子
    • 雑誌名

      大阪府立大学看護学部紀要 14

      ページ: 51-56

    • 査読あり
  • [学会発表] 10代で出産した母親に対するグループアプローチの効果-自分らしく「親」になること2007

    • 著者名/発表者名
      大川聡子
    • 学会等名
      第66回日本公衆衛生学会
    • 発表場所
      愛媛
    • 年月日
      2007-10-24

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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