本研究は、在宅療養者で医療処置を必要とする患者へ看護を提供している訪問看護師の看護技術の現状と研修ニードについて調査し、さらに、訪問看護ステーションの管理者へ教育・研修制度、研修への参加の状況、経営状態等を調査し、医療処置に対応できる訪問看護師に必要な教育・研修内容、研修方法を明らかにすることである。平成21年3月までの研究実施成果は、看護師、訪問看護師の看護技術教育の文献、医療処置の従事状況等の文献検討し、アンケートの調査内容を検討した。さらに、文献検討、先行研究をもとに、調査は方法を決定した。また、調査対象者は、愛知県内の訪問看護ステーションにて調査することを決定し、訪問看護師では、愛知県内の200の訪問看護ステーションで働く訪問看護師約800人、訪問看護ステーションの管理者200名とし、アンケート対象者の選定、リストを作成した。予備調査の結果から調査内容は、訪問看護師は、援助を提供している訪問看護師の現状の把握のため、訪問看護師が行っている医療処置に伴う看護技術、援助方法等の内容と医療処置を提供していく中で難しいと感じる技術、研修を受けたい内容、研修方法についてのニーズ調査を行う。訪問看護ステーションの管理者へは、訪問看護ステーションの各施設における医療処置を提供する訪問看護師の看護技術に関する教育、研修の現状の把握のため、各ステーションの教育方法・研修制度、看護技術に関するマニュアルの作成・活用状況、研修への参加の状況、経営状態とした。また、アンケート郵送準備、アンケート回収後のデータ入力、分析等の準備を行い、調査の結果から半構造化面接の内容を選定し、訪問看護師の医療処置に関する面接調査を行う。
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