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2007 年度 実績報告書

女性高齢者の尿失禁と筋肉量との関連

研究課題

研究課題/領域番号 19791790
研究機関島根県立大学短期大学部

研究代表者

井上 千晶  島根県立大学, 短期大学部・看護学科, 助手 (80413491)

キーワード老年看護学 / 尿失禁 / 筋肉量
研究概要

尿失禁があることは、心理社会的問題を引き起こすことが明らかとなっており、尿失禁改善・予防への取り組みはQOL(生活の質)維持にきわめて重要である。尿失禁はQOLへの影響とともにADL(日常生活動作)の低下との関連は多数報告されている。高齢者において尿失禁は増加するが、それは最も急激な加齢変化を示す筋肉、特に下肢の筋肉の虚弱化が関連しているのではないかと考えた。そこで女性高齢者の筋肉量と尿失禁の関連の有無を明らかにし、尿失禁改善・予防トレーニングなどの積極的アプローチに関する指標を示すことを目的としまずは実態調査を行った。平成19年4月〜10月の期間に、研究に同意を得られた地域在住の65歳以上の女性86名に対し、尿失禁の自覚の有無と程度、尿失禁発症のリスク因子(年齢、出産回数、便秘、既往など)、尿失禁があることでのQOLへの影響などについてのアンケート調査と、体組成計による筋肉量の測定と評価(全身、右腕、左腕、右足、左足、体幹)、握力や開眼片足立ち、FR(ファンクショナルリーチ)などの身体運動機能測定を行った。対象者には報告会で報告または郵送にて結果報告を行った。分析の結果、尿失禁の頻度と「生活」「仕事家事」「自覚的重症度」の領域でのQOL項目、FRと開眼片足立ちの間に差が見られた。また、各部位での筋肉量評価と尿失禁の有無に明らかな関連は見られなかった。しかし、尿失禁の自覚が無い又は頻度が低い群と尿失禁の頻度が高い群で比較したところ全身筋肉量評価、左足筋肉量評価との間には差が見られた。尿失禁を有していることよりも、尿失禁の頻度や尿失禁量が多いなどの重症度と筋肉量には関連があるのではないかと考えられる。今回調査では尿失禁の有無と程度はアンケート調査のみであるため、より客観的な尿失禁のデータを収集し分析する必要がある。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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