研究概要 |
我々は,音楽理論GTTMに基づき,音楽的知識が乏しい初心者でも高度な音楽的操作を可能とする作曲・編曲支援システムの実現を目指して研究を遂行している.本年度の主な成果は以下の3点である. ・インタラクティブ楽曲分析器の生成:昨年度構築した音楽理論GTTMに基づく自動楽曲分析器では,ユーザの意図を反映した分析結果を出力することは困難であった.楽曲の解釈は個人により異なり複数考えられるため,そのような解釈を出力できるインタラクティブ楽曲分析器を構築した.インタラクティブ楽曲分析器は,分析結果を手作業で編集できるGTTMマニュアルエディタやコード進行の分析結果のインポート機能,分析および手作業による編集の手順を制御するGTTMプロセスエディタなどから成る. ・メロディの外挿の実現:昨年度,音楽理論GTTMに基づき2つメロディを内挿するようなメロディを生成する手法を提案したが,本年度は2つのメロディを外挿する(片方のメロディの特徴を強調する)手法を提案し実現した.また,メロディの内挿・外挿をデモンストレーションするためのシステムの構築も行った.今後,作曲・編曲に使用するためのインタフェースの構築を行う. ・メロディの予測の実現:即興演奏中のメロディの次の音を予測するシステム「予測ピアノ」を構築した.システムは予測結果をピアノの天板上のLED表示装置に表示する.
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