本研究では、筋肉の質を反映する指標である無負荷最大短縮速度をヒト生体内で測定する方法を確立し、その加齢変化について検討することを目的とした。その結果、1)筋に電気刺激を与え、その際に生じる筋振動と筋力発揮の時間遅れを測定することにより、無負荷最大短縮速度の測定が可能なこと、2)無負荷最大短縮速度は、随意運動から推定された最大短縮速度よりも高い値を示すこと、などが示唆された。ただし、無負荷最大短縮速度を高精度に測定し、その加齢変化を観察するためには、アーチファクトの除去方法についてのさらなる検討が必要であることもわかった。
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