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2008 年度 実績報告書

卵白L-PGDSによる食物アレルギー増悪の可能性について

研究課題

研究課題/領域番号 19800034
研究機関岡山県立大学

研究代表者

鈴木 麻希子  岡山県立大学, 保健福祉学部, 助教 (60437001)

キーワード鶏卵 / L-PGDS / PGD_2 / 食物アレルギー / ELISA
研究概要

[研究目的]卵白中に存在するlipocalin-type prostaglandin D synthase(L-PGDS)が卵アレルギーの発症に関与する可能性について明らかにする。
[方法および結果]昨年、作製した鶏L-PGDSに対する抗体の反応特異性が低かったため、マウスへの免疫原として、鶏L-PGDSを遺伝子工学的手法により、大腸菌にて大量発現させ、抽出・精製し、組換え型鶏L-PGDS(rL-PGDS)を得た。rL-PGDSをマウスに免疫し、常法により4種の抗体産生ハイブリドーマを樹立した。これらmAbはSDS変性条件下のイムノブロットにおいて、卵白中の天然型L-PGDSと強くかつ特異的に反応した。ELISAによって求めたmAbと抗原rL-PGDSの親和定数は10^<-ll>〜10^<-12>Mであり、強い親和性を示した。本mAbのうちエピトープの異なる2種のmAbを用い、サンドイッチELISAによる鶏L-PGDSの微量定量法を確立した。また、鶏卵白からの天然型L-PGDSの精製も進めつつ、rL-PGDSを用いてアレルギーモデルマウスを作製し、天然型L-PGDSのアレルギー炎症への影響を観るための予備実験も行った。
[結果の重要性]これまで鶏L-PGDSに対するmAbはなく、今回、初めて作製した。本抗体は、卵白中の天然型L-PGDSと反応し、その反応特異性は極めて高かった。また、鶏L-PGDSの定量法も我々が初めて開発した。本定量法を用いて現在、卵白中L-PGDSの定量を行っている。これにより、既存のオボアルブミンを用いた食物アレルギーモデルマウスに鶏卵中に含まれるL-PGDS量を反映して投与することが可能となる。また、作成した抗体は卵白から天然型L-PGDSを精製する最終段階に用いることができる。したがって、本研究は目的達成まで間近となっている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Isolation and molecular cloning of a major wheat allergen, Tri a Bd 27K.2009

    • 著者名/発表者名
      Kimoto M, Suzuki M, Komiyama N, Kunimoto A, Yamashita H, Hiemori M, Takahashi K, Tsuji H.
    • 雑誌名

      Biosci. Biothech. Biochem 73

      ページ: 85-92

    • 査読あり
  • [学会発表] 卵アレルギー発症機構-non-IgE型食物アレルギーが関与する可能性-2008

    • 著者名/発表者名
      鈴木麻希子, 藤井秀比古, 篠田紳司, 辻英明, 比江森美樹, 高橋吉孝, 山下広美, 清島満, 木本眞順美
    • 学会等名
      第62回日本栄養・食糧学会大会
    • 発表場所
      女子栄養大学
    • 年月日
      2008-05-02 – 2008-05-04

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2021-09-09  

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