• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

ヒト皮膚の構造を模倣した表面を持っマイクロカプセル

研究課題

研究課題/領域番号 19810001
研究機関山形大学

研究代表者

野々村 美宗  山形大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (50451662)

キーワードマイクロカプセル / ケラチン / 生体脂質 / 皮膚 / バリア機能 / 界面活性粒子 / 液晶 / 複合膜
研究概要

皮膚は人体最大の臓器であり、ケラチンと生体脂質の形作る液晶の複合膜によって水分の蒸散を防止している。しかし、皮膚がその形態を維持し、機能を発現する機構はほとんど分かっていない。本研究では、皮膚の構造と機能を模倣し、ケラチン/生体脂質複合膜によって覆われたマイクロカプセルを開発する。生体脂質の組成やカプセルの形態がバリア機能に及ぼす影響を系統的に評価し、皮膚がどのようにして身体の形状を一定に保ち、乾燥や光、化学物質などの外部刺激から体内の臓器をバリアしているか、物理化学的な視点から検討する。
本年度、われわれはマイクロカプセルの原料となるケラチンパウダーを羊毛から調製する方法を開発した。二相アルカリ加水分解法というマイルドな粉末化手法を用いることにより、タンパク質の変性を抑えながら粉末化することに成功した。本方法は羽毛や人毛からケラチンパウダーを調製する場合にも有用であった。また、ケラチンの代わりに疎水化マイカを用いて固体粒子/生体脂質複合膜からなるマイクロカプセルを調製した。安定なカプセルを得るためには、生体脂質の水に対する親和性を最適化することが重要であることが分かった。さらに、固体粒子の形状が界面への吸着特性に及ぼす影響を物理モデルを用いて説明した。この理論はマイクロカプセルの物性を制御する上で有用である。来年度は、本年度開発した手法を用いて目的とするマイクロカプセルを調製し、その物理化学的特性を解析する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Surface-active particles with extremely rough surfaces2008

    • 著者名/発表者名
      Yoshimune Nonomura, Shigeyuki Komura
    • 雑誌名

      J. Colloid Interface Sci. 317

      ページ: 501-506

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Powderization of wool keratin by alkali hydrolysis in higher alcohol/water binary systems2008

    • 著者名/発表者名
      Takako Hikima, Yoshimune Nonomura
    • 雑誌名

      Chem. Lett. 37

      ページ: 338-339

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Accelerated dissolution of fatty acid particles at the oil-water interface2008

    • 著者名/発表者名
      Yoshimune Nonomura, Masahiro Yamane
    • 雑誌名

      Chem. Lett. 37

      ページ: 406-407

    • 査読あり
  • [雑誌論文] コスメティクスにおける乳化技術2007

    • 著者名/発表者名
      野々村美宗, 樫本明生, 長谷昇
    • 雑誌名

      表面 45

      ページ: 99-107

  • [図書] 自己組織化ハンドブック2008

    • 著者名/発表者名
      野々村美宗(分担執筆)
    • 出版者
      エヌ・ティー・エス(In press)
  • [備考]

    • URL

      http://nonomura.yz.yamagata-u.ac.jp/

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi