• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

コネクターを介する細菌病原性調節ネットワークの全容解明

研究課題

研究課題/領域番号 19810025
研究機関近畿大学

研究代表者

加藤 明宣  近畿大学, 農学部, 講師 (00454645)

キーワードネットワーク / シグナル伝達 / ゲノム / 細菌 / 感染症 / two-component system / connector / ペプチドドラッグ
研究概要

平成20年度に実施した研究の成果として、まず、コネクターを介する細菌病原性調節ネットワークの全容解明に向け、新規コネクターのスクリーニングシステムの構築が行われた。サルモネラにおいて、雛形となる遺伝学的操作手法を確立し、個々の二成分制御系(約30対)の潜在的コネクターに対応したレポーター株(lacZ融合株)の概ね90%を構築した。また、これらの株を用いて、染色体ライブラリーからコネクターを濃縮し、同定する操作法を確立した。このシステマティックなスクリーニングにより、サルモネラから複数のコネクター様因子が単離され、現在それらの機能解析を行っている。また、コネクターの系統的機能解析を行うため、サルモネラゲノムにコードされる二成分制御系のレスポンスレギュレーターの概ね90%について欠損株の作成を行った。
上記のスクリーニングから、二成分制御系CpxA/CpxRを活性化する新規調節因子CacAが単離され、CpxR依存的CpxP遺伝子の活性化が確認された。さらに、二成分制御系PhoP/PhoQを活性化する新規調節因子PacAが単離され、PhoP依存的mgtA遺伝子の活性化が確認されている。これらの研究成果は、近く公表される。
つぎに、コネクターを利用した融合型ペプチドドラッグの開発に向けて基礎的データを得ている。細菌細胞内で発現させて、溶菌を誘導する融合コネクターペプチドPmrD-Magainin 2を得た。さらに、これをリードペプチドとして高機能誘導体に磨き上げる課程として、進化工学的最適化技術の開発が行われた。(PmrD-Magainin 2融合体発現プラスミド/野生型PmrD発現プラスミド)混合ライブラリーから進化工学的サイクルを3サイクル繰り返した結果、PmrD-Magainin 2融合体発現プラスミドが顕著に(600倍以上)濃縮された。これらの研究成果は、近く公表される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 軟腐病菌MAFF301393株由来二成分制御系の単離とその情報伝達阻害剤の探索2008

    • 著者名/発表者名
      渡邊崇史, 五十嵐雅之, 加藤明宣, 内海龍太郎
    • 学会等名
      日本分子生物学学会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2008-12-09
  • [図書] The PhoQ/PhoP regulatory network of Salmonella enterica. "Bacterial signal transduction : networks and drug targets. "2008

    • 著者名/発表者名
      Kato A, Groisman EA.
    • 総ページ数
      15
    • 出版者
      Landes Bioscience

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi