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2007 年度 実績報告書

ロシアの東方拡大とムスリム支配機構の成立:18世紀後半のタタール人の役割

研究課題

研究課題/領域番号 19820007
研究機関東京大学

研究代表者

濱本 真実  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 研究員

キーワードタタール人 / ロシア / オレンブルク / カルガル / 18世紀 / モスクワ / ペテルブルク
研究概要

当該年度は、18世紀後半のタタール人と帝政ロシア政府との商業・宗教的側面における協力関係の考察に重点をおいて研究を進めた。6月に訪れたロシアのオレンブルク地方古文書館において、18世紀半ばから19世紀初頭にかけて、オレンブルクを中心に活躍したタタール商人の村、カルガルに関する行政文書を写真撮影し、夏以降12月にかけて、それらの文書の分析をおこなった。そして、その成果をスラブ研究センターにおける国際会議"Asiatic Russia:Imperial Power in Regional and International Contexts"において、Tatarskaia Kargala in Russia's Eastern Policiesという報告にまとめて発表した。この報告は、タタール商人の村カルガルの、ロシアと中央アジアの接続点としての重要性を、文書史料に基づき実証的に明らかにしたものであり、ロシアの東方拡大のうち、中央アジアへの影響力の拡大過程の解明に資するとともに、ロシア政府とタタール商人との協力関係を明確にしたという点で、ロシア・中央アジア関係史に新たな視点をもたらすものだったと言うことができる。
2月から3月にかけては、19世紀から20世紀にかけてのロシア語の出版物を豊富に所蔵していることで有名な、ヘルシンキの国立図書館を訪れ、モスクワやペテルブルクにおいては複写が厳しく制限されている諸資料について、数千枚の写真撮影をおこなった。その後、ヘルシンキからペテルブルクに移動し、開館したという噂のあった国立歴史古文書館を訪れたが、一般の閲覧室は未だ開放されていないことが判明したため、ロシア国民図書館での刊行資料収集をおこなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 1649年法典とリトアニア法典における異民族:タタール人に関する条項を中心に2007

    • 著者名/発表者名
      濱本真実
    • 雑誌名

      ロシア史研究 80

      ページ: 25-35

  • [学会発表] Tatarskaia Kargala in Russia's Eastern Policies2007

    • 著者名/発表者名
      HAMAMOTO Mami
    • 学会等名
      The Slavic Research Center, Hokkaido University 2007 Winter International Symposium "Asiatic Russia: Imperial Power in Regional and International Contexts" (Sapporo)
    • 発表場所
      北海道大学スラブ研究センター
    • 年月日
      2007-12-06
  • [学会発表] 帝政ロシアのムスリム臣民-正教化政策と正教棄教問題を中心に-2007

    • 著者名/発表者名
      濱本真実
    • 学会等名
      イスラーム地域研究コロキアム(NIHUプログラム・イスラーム地域研究第4回(2007年度第1回)合同集会)
    • 発表場所
      東京大学法文2号館
    • 年月日
      2007-07-07

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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