• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

啓蒙主義による宗教理解の再考:モーゼス・メンデルスゾーンとユダヤ啓蒙主義の場合

研究課題

研究課題/領域番号 19820016
研究機関佐賀大学

研究代表者

後藤 正英  佐賀大学, 文化教育学部, 講師 (60447985)

キーワード啓蒙主義 / ユダヤ教 / メンデルスゾーン / スピノザ / ユダヤ人問題 / 政教分離 / 理性 / 近代化
研究概要

今年度の研究で特に成果をあげることができた領域は、スピノザとメンデルスゾーンの関係、メンデルスゾーンの政教分離理解、啓蒙主義的なユダヤ教理解の受容史の3つである。以下、研究成果を時系列に沿って報告する。
9月に岩波書店から出版された『ユダヤ人と国民国家「政教分離」を再考する』の中の一章「モーゼス・メンデルスゾーンと政教分離」を担当した。この論文の後半では、スピノザとメンデルスゾーンの関係に注目したが、9月に筑波大学で開催された日本宗教学会の中では特にこの点に関連する発表をおこなった。スピノザとは違って、メンデルスゾーンは、律法を、単に政治的なものとしてだけでなく宗教的なものとしても解釈した。ここにスピノザとの大きな違いがあった。
岩波書店の『思想10月号』に掲載された「シュトラウスとローゼンツヴァイク-20世紀ユダヤ哲学の系譜-」では、メンデルスゾーンに代表される啓蒙主義的なユダヤ教理解が、次第にユダヤ人たちの間で影響力を失っていった経緯とその理由について言及した。
2009年3月には、イスラエルのバル・イラン大学の招待を受けて国際会議「アジアにおける-神教」に出席した。私は、日本人の若手研究者と一緒に「日本におけるユダヤ学の創出」というパネルを立ち上げ、英語で「近代ドイツのユダヤ哲学と近代日本の宗教哲学」という報告をおこなった。報告の中では、メンデルスゾーンにも触れながら、律法や戒律をもつ宗教の存在意義を明らかにした。3月末には報告書を作成し、2年間の研究成果をその中に収録した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] シュトラウスとローゼンツヴアイク-20世紀ユダヤ哲学の系譜-2008

    • 著者名/発表者名
      後藤正英
    • 雑誌名

      思想 1014

      ページ: 204-219

  • [学会発表] Jewish Philosophy in Modern Germany and the Philosophy of Religion in Modern Japan2009

    • 著者名/発表者名
      後藤正英
    • 学会等名
      国際会議 : アジアにおける-神教
    • 発表場所
      バル・イラン大学(イスラエル)
    • 年月日
      2009-03-17
  • [学会発表] スピノザとメンデルスゾーン2008

    • 著者名/発表者名
      後藤正英
    • 学会等名
      日本宗教学会
    • 発表場所
      筑波大学
    • 年月日
      2008-09-14
  • [図書] ユダヤ人と国民国家2008

    • 著者名/発表者名
      後藤正英(共著)
    • 総ページ数
      191-213
    • 出版者
      岩波書店
  • [備考]

    • URL

      http://dolevd.universal-monotheism.biu.ac.il/en/

  • [備考]

    • URL

      http://www.iwanami.co.jp/

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi