中国は一般的には中央集権国家と認識されており、実際に教育分野においても厳格に統一的な規定が定められている場合が多い。しかし多様で莫大な人口が広大な国土に居住している状況に対処するため、とりわけ初等中等教育については、地方政府に一定の権限と責任を与えてきたが、それが格差残存の要因ともなっていた。現在、地方の多様性を評価する考え方が広まったことにより、現象としてはそれまでと同様のものであっても、それぞれの実践に深みや積極性がみられるようになっている。今後こうした実践を共有する方法が確立されれば、その可能性はさらに広がっていくと考えられる。
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