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2007 年度 実績報告書

発達性読み書き障害における読みの正確性と自動性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19830057
研究機関目白大学

研究代表者

春原 則子  目白大学, 保健医療学部, 准教授 (70453454)

キーワード発達性読み書き障害 / 読み年齢 / 読みの自動性 / 流暢性
研究概要

本研究の大きな目的は発達性読み書き障害児の評価、介入に是非とも必要な基礎的データを作成することにある。具体的には、まず、発達性読み書き障害の評価や介入の効果半掟に有用でありながら、日本ではまだ作成されていない読み(音読)年齢の基準値を作成する。また、近年特に文字と音の対応が規則的な言語において読みの正確性とともに読みの流暢性あるいは自動性(音読速度)における問題が大きく取り上げられているが、本研究ではこの音読速度に関しても、学年別あるいは年齢別の基準値を作成する。
平成19年度には、頻度や親密度(馴染み深さ)、心像性(イメージしやすさ)、学年配当といった各種の漢字の属性を考慮して、検査用の単語リスト94語の選定を行った。また、音読速度の測定に用いるひらがな単語28語、ひらがな非単語16語、カタカナ単語28語、カタカナ非単語16語からなる語列、および漢宇かな混じりの文章を作成した。
その上で、この単語リストおよび音読速度測定用の単語、非単語列と文章に関する音読検査を、小学1年生から6年生の読みに関する定型発達児約400名に個別に実施した。これらの結果を解析し、音読に関する読み年齢の基準値を作成することによって、実際に発達性読み困難児がどの程度読めるのか、何歳に相当する読み能力を獲得しているのかに関する、日本語話者に共通の尺度ができることになる。また、音読速度についても小学生に関しての基準値を作成することができる。今後さらにこれらの検査を発達性読み困難児に適用し、音読年齢を合わせた場合の定型発達児と読み困難児の認知機能の相違について検討する。得られた結果から介入に関する示唆が得られるものと考えられる。

  • 研究成果

    (14件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (8件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 発達性読み書き障害児における大細胞システムの関与-FDTとVCSTを用い-て2008

    • 著者名/発表者名
      後藤 多可志、宇野 彰、春原 則子、金子 真人、粟屋 徳子
    • 雑誌名

      音声言語医学 48(4)

      ページ: 322-331

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 標準抽象語理解力検査の小児への適用2007

    • 著者名/発表者名
      春原 則子、宇野 彰、金子 真人、粟屋 徳子
    • 雑誌名

      音声言語医学 48(2)

      ページ: 112-117

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 発達性dyslexiaの認知障害構造-音韻障害単独説で日本語話者の発達性dyslexiaを説明可能なのか?-2007

    • 著者名/発表者名
      宇野 彰、春原 則子、金子 真人、粟屋 徳子
    • 雑誌名

      音声言語医学 48(2)

      ページ: 105-111

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 就学前6歳児における小学1年ひらがな音読困難児の予測可能性について-Rapid Automatized Naming(RAN)検査を用いて-2007

    • 著者名/発表者名
      金子 真人、宇野 彰、春原 則子、粟屋 徳子
    • 雑誌名

      音声言語医学 48(3)

      ページ: 210-214

    • 査読あり
  • [学会発表] Training in writing kanji letters of Japanese dyslexic childre2008

    • 著者名/発表者名
      Noriko Haruhara, Akira Uno, Masato Kaneko, Noriko Awaya, Akihiro Kawasaki
    • 学会等名
      British Dyslexia Society
    • 発表場所
      Harrogate,England
    • 年月日
      2008-03-29
  • [学会発表] Rapid Automatized Naming(RAN)検査を用いた就学前6歳児における小学校1年生ひらがな音読困難児の予測可能性について2007

    • 著者名/発表者名
      金子 真人、宇野 彰、春原 則子、粟屋 徳子
    • 学会等名
      日本神経心理学会
    • 発表場所
      金沢
    • 年月日
      2007-09-27
  • [学会発表] 読み書きの発達に関わる認知機能-発達性dyslexiaおよびcohort研究から-2007

    • 著者名/発表者名
      宇野 彰、春原 則子、金子 真人、粟屋 徳子
    • 学会等名
      日本神経心理学会
    • 発表場所
      金沢
    • 年月日
      2007-09-27
  • [学会発表] 成人の発進性dyslexiaの1例-障害機序について-2007

    • 著者名/発表者名
      春原 則子、宇野 彰、金子 真人、粟屋 徳子
    • 学会等名
      日本神経心理学会
    • 発表場所
      金沢
    • 年月日
      2007-09-27
  • [学会発表] 発達性読み書き障害児における漢字書字の方法別訓練効果に関する検討2007

    • 著者名/発表者名
      栗屋 徳子、春原 則子、宇野 彰、金子 真人、後藤 多可志、狐塚 順子、片野 晶子
    • 学会等名
      日本神経心理学会
    • 発表場所
      金沢
    • 年月日
      2007-09-27
  • [学会発表] ラピッドネーミング訓練により呼称に改善を認めた失語症の1例2007

    • 著者名/発表者名
      祖父 江由佳、春原 則子、宇野 彰
    • 学会等名
      日本音声言語医学会
    • 発表場所
      所沢
    • 年月日
      2007-09-27
  • [学会発表] 発達性dyslexia児と健常小学生における漢字単語書取の誤反応分析-「小学生の読み書きスクリーニング検査(STRAW)」を用いて2007

    • 著者名/発表者名
      井村 純子、宇野 彰、春原 則子、金子 真人、粟屋 徳子
    • 学会等名
      日本音声言語医学会
    • 発表場所
      所沢
    • 年月日
      2007-09-27
  • [学会発表] 漢字書字における成績上位群と下位群での誤反応分析-「小学生の読み書きスクリーニング検査(STRAW」782名の分析-2007

    • 著者名/発表者名
      井村 純子、宇野 彰、春原 則子、金子 真人、粟屋 徳子
    • 学会等名
      日本言語聴覚学会
    • 発表場所
      浜松
    • 年月日
      2007-06-02
  • [図書] ことばとこころの発達と障害2007

    • 著者名/発表者名
      宇野彰 編著、伊藤 雅之、林安 紀子、高橋 登、都筑 後寛、小田 浩一、吐師 道子、酒井 厚、菅原 ますみ、水野 康、大石 敬子、山下 夕香里、廣田 栄子、田中 康雄、斎藤 万比古、都筑 澄夫、笠原 麻里、金子 真人、春原 則子、など
    • 総ページ数
      304
    • 出版者
      永井書店
  • [図書] 発達期言語コミュニケーション障害の新しい視点と介入2007

    • 著者名/発表者名
      笹沼 澄子編、飯塚 直美、伊藤 友彦、宇野 彰、大石 敬子、太田 昌孝、神尾 陽子、黒田 美保、狐塚 順子、斉藤 佐和子、辰巳 格、田中 裕美子、永井 知代子、秦野 悦子、林安 紀子、春原 則子、など
    • 総ページ数
      317
    • 出版者
      医学書院

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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