(1)英国・スウェーデンにおける中途視覚障害者援助(実地調査) 英国・スウェーデンの中途障害者支援の実情を調査した。訪問先は、英国盲人協会(Royal National Institute of the Blind)並びにその傘下の盲学校等、スウェーデン視覚障害者協会並びにその傘下のロービジョンクリニック、同国政府の特別支援教育局、その他である。調査結果を考察し、視覚障害者援助方法の見直しを進めた。 (2)援助方法の実証的検討 援助方法を実証的に検討するため、事前に了承を得ている視覚障害者支援機関の相談支援プログラムにおいて試行し、その結果を分析した。試行期間は平成20年5月から12月に実施した。実施機関は、東京都内並びに愛知県内の視覚障害者支援機関とした。援助方法を試行した結果、ピア・サポートの有効性が明らかとなった。 (3)援助方法の理論的検討 調査事例の総合的な考察を進めるとともに、英国における援助システムとの比較を通して理論的に考察した。その上で、従来の援助方法で解決が困難とされた中途視覚障害事例に効果的と思われる援助方法を検討した。最後に本研究の意義と限界、今後の研究上の課題を整理した。
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