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2007 年度 実績報告書

乳幼児の栄養不良の計量経済学的分析

研究課題

研究課題/領域番号 19830113
研究機関立命館アジア太平洋大学

研究代表者

中神 正史  立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋マネジメント学部, 助教 (30454979)

キーワード栄養不良 / 母子保健 / 開発経済学 / 計量経済学 / 医療経済学
研究概要

平成19年度は以下の研究を行った。
(1)データの検討と変数の作成
グアテマラ農村部の家計調査であるEGSF(1995 Guatemalan Survey of Family Health)を分析した。調査対象の5歳未満の乳幼児は、すべて栄養不良状態にある。乳幼児期の軽疾病は、摂取カロリーの約10%を消耗させ、栄養不良を悪化させる。そこで本助成期間では、主として家計の乳幼児の軽疾病の治療選択行動を明らかとし、乳幼児の栄養不良に関する政策的示唆を得る。これを踏まえ、データを検討し、推計に用いる変数を作成した。記述統計量は、中米を研究対象とした医療人類学の研究などにより指摘される家計の保健行動の特徴を示唆する。その主たる点は、以下の通りである。第1は、民族(先住民族もしくはラディノ)ならびに母親の使用言語(スペイン語もしくは土着語)により、軽疾病の治療のための保健医療施設の選択に異なる傾向がみられる。第2は、治療の際に利用される施設は、薬店が最も多い。第3は、保健医療施設を利用した際の平均自己負担額は、薬店を利用した場合が最も高い。
(2)乳幼児の軽疾病の治療選択行動の推計
平成19年度は、乳幼児の軽疾病のうち、最も有病率の高い下痢症の治療を分析対象とした。調査対象の乳幼児は、平均1ケ月に約1回の割合で下痢症を発症している。推計には、多項ロジット・モデルを用いた。推計からから示唆される主たる点は、以下の通りである。第1は、先住民族のなかでも、母親がスペイン語を使用する先住民族の乳幼児は、保健センターおよび民間病院への受診率が高い。第2は、疾病期間が長くなるにつれ、保健センターおよび民間病院への受診率が高くなる。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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