バランスト・スコアカードによる職員の学習・成長の視点から、サービスの質を検討するための準備として、以下を実施した。 1.業務特性の抽出 PubMed及び、医中誌Webを用い、過去10年年間に発表された原著論文を対象に「訪問型サービス」、「モチベーション」、「ストレス」に関連する語で、統制語検索を実施した結果、26編の文献が得られ、その中で職場環境や雇用管理についての関連性が検討されていた8編を分析対象とした。対象文献よりスタッフのストレス反応及び、モチベーションに関連する要因を探索したところ23項日が得られた。さらに実際に包括型地域生活支援プログラムに従事するスタッフを対象に、職務上ストレスに感じること、及びモチベーションについてインタビューを行い、修正意見等を踏まえ項目の削除・追加・修正を行い、最終的32項日追加補充し、合計55項目を収集した。 2.業務特性の仮質問票の作成 KJ法を用いて項目の集約を行い、「利用者の支援」「チーム内での連携」「他期間との連携」「勤務体制」「雇用条件」の5つのカテゴリーに分類し、それぞれの下位項日として、合計30項目版の仮質問票が作成された。 今後、この尺度の内容的妥当性を検討した後に、業務特性とスタッフのストレス反応及び、モチベーションとの関連を検討し、どのような業務特性がスタップのストレスを高めるのか、またはバーンアウトを生み出す要因になるのか、逆にモチベーションや満足感を高める作用があるのかを明らかにする予定である。
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