研究概要 |
「あかり」赤外線天文衛星搭載近・中間赤外カメラの分光データ解析処理に必要な補正項目をあらゆる取得データをもとに洗い出し、その詳細な評価を行なった。特に、拡がった天体のスリット分光データの解析手法、及び、複雑な背景分光画像中から天体の分光データを精度よく得るための解析手法の開発を行った(Sakon et.al. 2008, SPIE, 7010, 88-97)。次に、最新の「あかり」衛星搭載近赤外線カメラのデータを用いて、系内、マゼラン雲、近傍銀河の星間塵の形成、進化の過程を調べた。中でも特に、ダストの形成過程に着目した研究において、天文赤外線衛星「あかり」を用いて、超新星2006jcの爆発後約220日後における近-中間赤外分光データを取得し塵の形成現場を捉えることに成功した(Sakon et al. 2008, ApJ, 692, 546-555 ; 2008 年日本天文学会春季年会にて記者発表。記者発表に関する内容は機関ホームページの以下のアドレスを参照 ; http://www.s.u-tokyo.ac.jp/press/press-2008-05.html)。
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