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2008 年度 実績報告書

伝承薬物の有効利用を目指した化学と生物の融合領域研究

研究課題

研究課題/領域番号 19850020
研究機関高崎健康福祉大学

研究代表者

金子 雅文  高崎健康福祉大学, 薬学部, 准教授 (50433636)

キーワードTabebuia avellanedae / Taheebo / 補完代替医療 / がん化学予防 / NFD / カルス / 抗発がん促進
研究概要

ブラジル原産の伝承薬T.avellanedaeより誘導したカルスを様々な条件下で培養することにより5-hydroxy-2-(1-hydroxyethyl)-naphtho[2,3-b]-furan-4,9-dione(NQ801)を効率的に生産する方法の開発を行った。T.avellanedaeのcDNAライブラリーよりPCR法で得た数種のIII型ポリケチド合成酵素の部分配列の解析を行った。T.avellanedaeの詳細な生物活性の評価のために、エタノール抽出物を各種クロマトグラフィーにかけて得られた分画について、LCMS-IT-TOFにより分析を行い、NQ801の類縁化合物を多く含むフラクションを明らかにした。このフラクションを分取HPLCにより精製し、各種スペクトル解析によりNQ801類縁化合物群の構造の解明を試みた。生物活性評価に関しては、天然由来あるいは合成した化合物を用い、各種がん細胞に対する毒性試験、がん初期抗原発現抑制試験、マウスを用いた抗腫瘍活性試験を行った。さらにこれらの医薬資源のヒトカルシノーマに対する前臨床試験もおこなった。
その結果、T.avellanedae抽出物とNQ801が乳がん細胞MCF-7に対して、濃度依存的に増殖抑制効果を示すことを見出した。細胞毒性に関しては、抽出物では微弱な活性であったが、そこに含有する主たる活性成分であるNQ801については強い活性がみられた。また、小規模な臨床試験においてもT.avellanedae抽出物がヒトカルシノーマに対して治療効果を示すことが明らかとなった。
T.avellanedae由来成分の効率的生産法の開発と、その生物活性の解明により、本植物の医薬素材としての応用が期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] ブラジル原産Tabebuia avellanedae由来成分の抗腫瘍活性2009

    • 著者名/発表者名
      金子雅文ほか4名
    • 学会等名
      日本薬学会第129年会
    • 発表場所
      国立京都国際会館
    • 年月日
      2009-03-26
  • [学会発表] 南米産伝統薬物Tabebuia avellanedaeエキスの抗腫瘍効果2008

    • 著者名/発表者名
      金子雅文ほか3名
    • 学会等名
      日本生薬学会第55回年会
    • 発表場所
      長崎大学
    • 年月日
      2008-09-19

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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