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2008 年度 実績報告書

自発吸着法に基づく可視光応答型高機能界面の創製

研究課題

研究課題/領域番号 19850025
研究機関東京理科大学

研究代表者

酒井 健一  東京理科大学, 理工学部, 助教 (20453813)

キーワードコロイド・界面化学 / 界面活性剤 / 光物性 / 走査プローブ顕微鏡 / 吸着 / スピロピラン / シリカ
研究概要

本研究課題では、外部からの刺激(可視光)に応答する表面コーティング材料の創製を目標に、(1)可視光応答性界面活性剤の固/液界面に対する自発吸着特性、および(2)固/液界面に形成された分子吸着層の可視光応答挙動を解析した。
スピロピラン環を有する陽イオン性界面活性剤について、暗所下および可視光照射下でシリカ表面に対する吸着等温線を測定した。可視光照射下での飽和吸着量は暗所下でのそれよりも有意に多く、また吸着自体も可視光照射下での方が低濃度側から促進されることが判明した。以上の結果は、上記界面活性剤が吸着していく際、シリカ表面との静電的な相互作用に加えて、吸着分子間の疎水的な引力相互作用が重要な推進力となっていることを示唆している。
シリカの表面に形成された分子吸着層の可逆的な可視光応答性については、反射可視吸収スペクトルの変化から分光学的に証明できたと同時に、界面化学的には(1)シリカ微粒子懸濁液の分散安定性試験、(2)原子間力顕微鏡(AFM)による分子吸着層のモルフオロジー測定(水溶液中「その場」測定)および(3)シリカ表面の微視的疎水性評価(AFMフォースカーブ測定)により明らかとした。
以上、本研究を総括すると、光応答性界面活性剤の自発的な吸着現象を利用することで、可視光に応答する機能性界面をたとえ水媒体中でも調製できることを見出した。水中に分散した微粒子の効率的な回収システム、あるいは固体微粒子を用いた有用材料(薬剤・香粧剤など)の捕捉・放出システムの構築に際し、本研究成果は基礎的かつ重要な知見となることが予想さねる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] スピロピラン修飾界面活性剤が固体表面上に形成する吸着膜の可逆的な光応答挙動2008

    • 著者名/発表者名
      酒井健一, 他3名
    • 学会等名
      2008年度 材料技術研究協会討論会
    • 発表場所
      東京理科大学
    • 年月日
      2008-12-06
  • [学会発表] 光応答性を有する界面活性剤の固/液界面における吸着特性2008

    • 著者名/発表者名
      今泉佑貴、酒井健一、酒井秀樹、阿部正彦
    • 学会等名
      2008年度色材協会研究発表会
    • 発表場所
      名古屋工業研究所
    • 年月日
      2008-09-11

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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